ランクル300にハイブリッド登場、ガソリン車は廃止へ。今乗っている300は売り時か、持ち続けるべきか【2026年10月】

ランドクルーザー“300”にハイブリッドが加わり、3.5Lのガソリン車は新車のラインナップから外れました。ガソリンの300にお乗りの方なら、「自分の車は最終型になった。値段は上がるのか、下がるのか」が気になっているはずです。

ネットを見ると「生産終了で値上がりする」という記事と「新型が出たから旧型は下がる」という記事が並んでいて、どちらを信じればいいのか分かりにくい状況です。

弊社グッドディールは大阪で輸入車・高級車の買取と、海外への直接販売を行っています。ランクルは査定のご依頼が多く、輸出の数字も毎月追っている車種です。トヨタの公式発表と輸出統計をもとに、買い取る側から見た「今の300の値段を決めているもの」をお話しします。

結論:ガソリン300は「すぐに下がる」とも「必ず上がる」とも言えない。分かれ目は3つ

ガソリン車が新車で買えなくなったことは、今の300の値段を一律に上げる材料でも、一律に下げる材料でもありません。値段を分けるのは、グレードと仕様、個体の状態、中東を中心とした海外需要の戻り方の3つです。

この記事でいう「最終型のガソリン300」とは、2021年8月の発売から今回の改良までに作られた、3.5L V6ツインターボのランクル300のことです。約5年分の台数がすでに中古車市場に出ているので、限定車のような希少性はありません。

分かれ目値段を支えやすい条件値段が弱くなりやすい条件
①グレード・仕様ZX・GR SPORTなど人気の高いグレード、3列シート装備を大きく省いた仕様、需要の薄い色・組み合わせ
②個体の状態低走行、修復歴なし、整備記録がそろっている多走行、修復歴あり、内外装の傷みが大きい
③海外需要中東向けの輸出が元の水準に戻る中東向けの低迷が長引く

①と②はご自身の車を見れば分かります。③は自分では動かせませんが、2026年のランクル相場にとっては一番大きな変数です。

何が変わったのか:2026年10月1日からのランクル300

トヨタは2026年9月16日、ランドクルーザー“300”シリーズの一部改良を発表しました。発売日は10月1日です。ZXとGR SPORTに、ランドクルーザーシリーズとして国内初のハイブリッドが設定されています。

改良後のラインナップは、次の5タイプです。

グレードパワートレーン乗車定員メーカー希望小売価格(税込)
GX3.3L ディーゼル5人6,300,800円
ZX3.3L ディーゼル5人8,750,500円
ZX3.5L ハイブリッド7人9,801,000円
GR SPORT3.3L ディーゼル5人9,150,900円
GR SPORT3.5L ハイブリッド7人10,200,300円

※2026年9月24日時点のトヨタ公式サイト掲載の価格・グレードより(すべて4WD)。オプション・諸費用は含みません。最新の情報はトヨタのニュースリリースとランドクルーザー“300”の車種ページでご確認ください。

この表に3.5Lのガソリン車はありません。2021年の発売時、ガソリン車にはGX・AX・VX・ZX・GR SPORTの5グレードがありました。AXとVXはグレードごと姿を消しています。

今のオーナーにとって見逃せない変更は2つあります。

ひとつは、3列シートを選べるのがハイブリッドだけになったことです。ディーゼルはすべて5人乗りなので、新車で3列目のある300がほしければ、980万1,000円からのハイブリッドを買うしかありません。もうひとつは、GXがディーゼルになり、前後の電動デフロックを備えたオフロード寄りの仕様に変わったことです。ZXとGR SPORTには、JBLプレミアムサウンドシステムやリヤシートエンターテインメントシステムなどが標準で付くようになりました。

ハイブリッドは、大排気量のツインターボエンジンにモーターを組み合わせたパラレル式で、電動パワーステアリングも新しく採用されています。

ガソリン車とディーゼル車、それぞれへの影響

「旧型の300」とひとまとめにされがちですが、ガソリン車とディーゼル車では立場がまったく違います。

ガソリン車:新車では手に入らない仕様になった

ガソリン車は、これから先は中古でしか買えません。影響がはっきり出るのは3列シートの仕様です。「3列目は要るけれど、ハイブリッドの1,000万円前後までは出せない」という方にとって、3列シートのガソリン車は中古で探す車になりました。国内の値段を支える材料になります。

ただし、先に書いたとおり台数は多い車です。「新車で買えない」という理由だけで、ガソリン車全体の相場が大きく上がるとは考えにくいです。

ディーゼル車:比べられる相手が「改良後のディーゼル」になる

ディーゼル車は今後も新車で売られます。今お乗りのディーゼル300は、装備が増えた改良後のディーゼルと並べて比べられることになります。同じエンジンで装備が充実した新車が出ると、改良前の車がやや不利になるのは一般的な流れです。

とはいえ、ディーゼルの改良は装備の追加が中心で、3.3Lのパワートレーンは変わっていません。正直なところ、私たちプロから見ても、この程度の改良でディーゼルの相場が急に崩れることは考えにくいと感じています。ディーゼルのオーナーが気にするべきなのは、改良よりも後で扱う海外需要の方です。

「最終型は値上がりする」は本当か

条件つきで、半分だけ当たっています。最終型が高く評価されるのは、「その仕様がほしい人の数」が「売りに出る台数」を上回ったときだけです。

上がりやすいのは、人気グレードで、走行距離が少なく、修復歴がなく、整備記録がそろっている個体です。こうした車は国内の中古車店も輸出業者も欲しがるので、オークションで競り合いになります。走行距離の多い車や修復歴のある車は、「最終型」という言葉がついても評価はほとんど変わりません。

実際に当社で査定をご依頼いただく方の中にも、「最終型だから、もう少し待てば上がるはず」とお考えの方は少なくありません。お気持ちは分かります。ただ、待っている間にも走行距離は増え、年式は1年ずつ古くなります。上がる見込みと、その間に下がる分。両方を数字で並べてから決めても遅くありません。

ご自身の300が新車価格の何%で売れる状態なのかは、リセール率の計算方法を使えば出せます。また、新型が出たあとに旧型の値段がどう決まるかは、オークションの仕組みを知るとイメージしやすくなります。業者どうしが競る場で値段がつくので、「その車を欲しがる業者が何社いるか」がそのまま価格に出ます。

あなたの300、今の査定額を知っておきませんか

ガソリン車・ディーゼル車のどちらでも、今の相場で査定します。
売ると決めていなくても大丈夫です。

ランクルの相場を支えているもの:海外需要と、2026年の中東の事情

ランクルの中古車相場を支えているのは、海外の需要です。トヨタは2021年の新型ランドクルーザー発売時の発表で、ランドクルーザーが世界170の国と地域で使われ、年間30万台以上売れていると説明しています(2021年6月末時点、LEXUS LX・GXを含む)。国内のラインナップが変わっても、海外での評価が落ちない限り、相場が急に崩れにくい車です。

中古車の輸出先として大きいのが中東です。日本中古車輸出業協同組合(JUMVEA)の集計では、2025年の中古車輸出は170万8,604台で、国別の首位はアラブ首長国連邦(UAE)の25万2,637台でした(日本自動車会議所)。UAEは周辺国へ再輸出する中継地でもあります。

ところが2026年は、中東情勢による物流の混乱で、このルートが大きく細りました。ここは良い話だけをするわけにはいきません。

UAE向け中古車輸出台数
2026年3月1,499台
2026年5月283台
2026年6月2,277台
2026年7月3,280台(前年同月比83.0%減)
2026年1〜7月累計4万4,083台(前年同期は14万9,883台)

※JUMVEA集計。グーネット自動車流通「2026年7月の中古車輸出統計データ」(2026年9月1日掲載)より。9月時点で公表されている最新の月次です。

1〜7月の累計は前年の3割弱まで落ちています。一方で、5月を底に6月、7月と戻り始めていて、UAEを除いた1〜7月の輸出は前年同期比15.3%増です。ロシアやアフリカ向けが伸び、中東の落ち込みをある程度埋めています。

ランクルは、私たちの輸出の実務でも中東との結びつきが強い車種です。この数字を見る限り、これからのランクル300の相場には、ハイブリッドの登場よりも中東向けの輸出がどこまで戻るかの方が大きく響くと私たちは見ています。戻れば相場は支えられやすく、低迷が長引けば、中東以外の輸出先と国内の需要で値段を支えることになります。どちらに転ぶかは、2026年9月時点では決め打ちできません。

売り時か、持ち続けるべきか

「売ったら手元にいくら残るか」と「持ち続けると1年でいくらかかるか」を並べると、答えが出しやすくなります。持ち続けるコストは年額に直して考えます。年数・走行距離・車検・相場という一般的な売り時の考え方は、輸入車の売り時を4つの判断軸で整理した記事と共通です。

持ち続けるコスト年額の目安補足
自動車税(種別割)57,000円2019年10月以降に初回登録した3L超3.5L以下の自家用乗用車。ガソリン・ディーゼルとも同じ区分
盗難対策数千円〜4万円程度物理ロックから専門店施工まで。導入費用を5年で割った場合
車両保険契約条件で大きく変わる保険金額が今の相場と合っているかも確認
車検(重量税・自賠責・整備)2年ごとの費用の半分整備内容で差が大きい
相場の変動上の項目より桁が大きくなりやすい下がる年も上がる年もある

※自動車税は大阪府「令和8年度自動車税税額表」の標準税率。盗難対策費は当社コラムで2026年8月にまとめた参考値です。

ランクルで避けて通れないのが盗難です。ランクルの盗難リスクと、対策費を年額に直して考える方法で詳しく計算していますが、対策費を年額にすると多くは数千円から4万円程度で、対策費そのものが売る理由になることはあまりありません。具体的な対策の選び方は高級車の盗難対策ガイドにまとめています。

関西のお客様に多いのは、屋根のない月極駐車場に停めていて、盗難の不安から売却を考え始めるケースです。その場合も、対策費と査定額の両方を見てから決めた方が後悔は少なくなります。

状況ごとに分けると、次のようになります。

あなたの状況考えられる選択理由
車に満足していて、あと3年以上乗るつもり。施錠できる駐車場がある売らない年間の保有コストは読める範囲で、相場の上下を気にして動く理由が薄い
3列シートのガソリン車で、3列目を実際に使っている売らない新車で同じ使い方をするにはハイブリッドしかなく、買い替えの差額が大きい
ハイブリッドへの乗り換えを決めている納期に合わせて売る納車までの間も相場は動くので、売却時期を納車に合わせる
走行距離が多め、または次の車検が近い車検前に査定額を確認距離と年式が進むほど「最終型」の評価は効きにくい
青空駐車で、残クレ・ローンの残債がある売却も含めて検討盗難時は残債だけが残るおそれがあり、保有期間が短いほど対策費を回収しにくい

「売らない」が正解になるケース

表の上の2つは、はっきり「売らない」方が合理的です。

気に入って乗っていて、置き場所も安全。家族で出かけるときに3列目も使っている。この状態なら、ハイブリッドが出たという理由だけで手放す必要はありません。同じ使い方を新車で続けようとすると、980万円を超えるハイブリッドを買うことになります。今の車を売って得られる金額と、買い替えにかかる金額の差を考えると、乗り続ける方が手元のお金は減りにくいはずです。

買取店がこう書くのは意外に思われるかもしれません。ただ、売るべきでない方に売却をすすめても、誰の得にもなりません。私たちが査定の場でお伝えしているのも、「今売ったらいくらか」という事実までです。

残クレでお乗りの方は、満了時の選び方で手元に残る金額が変わります。残クレでランクルに乗っている方は、残価と実際の買取額の違いも確認をしておくと、返却するか売るかの判断がしやすくなります。

ハイブリッドに乗り換えるなら、いつ動くか

動く順番は、今の車の査定額を知る、ハイブリッドを注文して納期を確かめる、納車に合わせて売る、です。

新型の納期は、販売店で確認するのが確実です。トヨタ公式サイトにも工場出荷時期の目安を案内するページがありますが、発売直後の人気車は注文の入り方で見込みが変わります。注文時に販売店で見込みを聞き、その時期から逆算して売却の段取りを組みます。

先に今の車を手放すと、納車までの足がなくなります。反対に、納車まで売却を待つと、その間の相場の動きをそのまま受けることになります。査定額には有効期限があるので、納期が見えた段階で改めて査定を取り、売却日と納車日の間をできるだけ詰めるのが現実的です。

購入から日が浅い方は、購入時の書類も確かめてください。販売店によっては、一定期間の転売や輸出を控えるよう求める誓約書を交わしている場合があります。内容によって売り方が変わるので、査定の際にお知らせいただければ一緒に確認します。

売るにしても持つにしても、今いくらの車なのかが分からなければ比べようがありません。査定額を見てから考える。順番はそれで十分です。

売るか持つか、査定額を見てから決めませんか

ランクル300の査定は、海外の相場も踏まえてお出しします。
LINEなら写真を送るだけで概算をお伝えできます。

よくある質問(FAQ)

Qランクル300のハイブリッドはいつ発売ですか?

A

2026年10月1日発売です。トヨタが2026年9月16日に発表したもので、ランドクルーザーシリーズとして国内初のハイブリッドです。設定グレードはZXとGR SPORTで、いずれも3.5Lハイブリッドの4WD・7人乗り、メーカー希望小売価格(税込)はZXが9,801,000円、GR SPORTが10,200,300円です。納期は販売店でご確認ください。

Qガソリン車が廃止されると、今のガソリン300は値上がりしますか?

A

一律には値上がりしません。新車で買えなくなったことで、3列シートのガソリン車などには国内で一定の需要が残りますが、ガソリン車は2021年から約5年生産されていて中古車市場に台数があるため、全体が大きく上がるとは考えにくいです。評価が上がりやすいのは、人気グレードで走行距離が少なく、修復歴がなく整備記録がそろった個体です。また2026年は中東向けの輸出が落ち込んでいるため、その戻り方の影響も受けます。

Qディーゼル車への影響はありますか?

A

影響は限定的と考えられます。ディーゼル車は改良後も3.3Lのまま新車で販売が続くため、今のディーゼル300は装備が増えた改良後のディーゼルと比べられ、やや不利になる面はあります。ただし改良の中心は装備の追加で、パワートレーンは変わらないため、相場が急に崩れる材料にはなりにくいです。ディーゼルの相場は、改良よりも海外需要、とくに中東向け輸出の動きに左右されます。

Q今ランクル300を売るのと、持ち続けるのはどちらが得ですか?

A

状況によって答えが変わります。車に満足していてあと3年以上乗る予定があり、施錠できる駐車場がある場合や、3列シートのガソリン車で3列目を実際に使っている場合は、売らずに持ち続ける方が合理的です。一方、ハイブリッドへの乗り換えを決めている場合、走行距離が多めで車検が近い場合、青空駐車で残債がある場合は、査定額を確認したうえで売却を検討する価値があります。自動車税(年57,000円)や盗難対策費など、持ち続けるコストを年額に直して査定額と並べると比べやすくなります。

Q残クレ中のランクル300でも売れますか?

A

売れます。残価設定型クレジットやローンの支払い中でも、買取額で残債を精算し、所有権解除と名義変更を行えば売却できます。グッドディールでは信販会社への残債精算から所有権解除、名義変更までを代行しますので、お客様にご用意いただくのは実印と印鑑証明書が中心です。ディーラーが設定した残価と実際の買取額は別のものなので、満了時に返却するか売るかで手元に残る金額が変わります。

※本記事の価格・グレード・発売日はトヨタ公式サイト、輸出台数は日本中古車輸出業協同組合の集計を報じた業界紙、自動車税は大阪府の税額表に基づいています(2026年9月時点で確認)。中古車の相場や買取価格は、車両の状態・走行距離・為替・海外情勢などにより変動します。新車の最新情報はトヨタ販売店または公式サイトでご確認ください。

株式会社グッドディールが大阪で選ばれる理由

大阪・関西圏を中心に輸入車・高級中古車の買取と販売を手がける私たちグッドディールは、単なる中古車業者ではありません。お客様が大切にしてこられたお車の価値を、プロの眼識で正しく評価し、次のオーナー様へと橋渡しをするパートナーでありたいと考えています。

ランドクルーザーのように海外で求められる車は、国内の相場だけでは価値を測りきれません。当社は海外への直接販売ルートを持っており、輸出先の需要を査定に反映できる場合があります。残クレやローンでお支払い中のお車も、残債の精算から所有権解除、名義変更まで当社が代行します。

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