車屋が高く買い取れる理由、正直に話します(前編)
買取価格は、なぜ店によって数十万円も変わるのか。
査定の裏側にあるオークションの仕組みから、業者側の本音まで。
普段お客様に話していることを、そのまま記事にしました。
語り手:グッドディール大阪 代表・篠原

目次
なんで買取価格って、こんなに差が出るんですか?
まず前提として、中古車って金(ゴールド)みたいに定額になってないんですよね。
金やったら今日のレートで決まるけど、車はそうじゃない。
だから差が出るのは、当然っちゃ当然なんです。
そのうえで、値段が変わる理由を並べると、こんな感じです。
- 業者側の知識不足——車種のことをよくわかってない業者は、リスクを取れないから安く買うしかない。高く買うって、裏返せばリスクを取るってことなんです。
- 「いる・いらない」の判断——軽自動車屋さんに輸入車を持っていってもいらんし、輸入車屋さんに軽自動車を持っていってもいらん。取り扱いの専門車種への理解度次第です。
- 経験値——自分たちが今まで売ってきた車は、多少無理してでも買いたい。逆に、過去に売れてこなかった車は触りたくない。ここは結構大事な部分です。
- 在庫のタイミング——同じ車が10台あるところに11台目が来ても、さすがにいらんわけですよ。専門店やからって、在庫が詰まってたら値段は下がります。
「あそこは専門店やから」って持っていくのは、ちょっと安直かなとは思いますね。
オークションって、どういう仕組みなんですか?
これ、八百屋さんや魚屋さんと一緒なんですよ。
漁師さんが獲った魚を、そのまま居酒屋に持っていって出すか、っていったら、あんまりそういうことはないじゃないですか。
基本は市場に出して、市場から飲食店が買って、それが最終的にお客さんに届く。
車も一緒です。
車屋さんが買い取った車を、全部自分のお店で売るわけじゃない。
専門外の車が入ってくることもあるし、在庫がダブついてることもある。
そういう車は、オークションに流すんですよ。
そこを、貿易業者さん、専門店、「この車、ちょうど注文受けてた」っていう車屋さんが買っていって、その先のお客さんに届く。
それがオークションの仕組みです。
最近は円安の影響もあって、オークションに出した車を輸出業者さんが買っていくケースもかなり増えています。

【業界の規模感】
最大手のUSSオートオークションだけで、2025年の出品台数は約346万台、月平均およそ29万台。
中古車の流通は、それだけの規模で業者間の市場が回っています。
(出典:株式会社ユー・エス・エス オークション月次データ)
個人売買(フリマ・個人間オークション)はどうなんですか?
個人向けのC2Cサービス、ありますよね。
でも、自動車の流通全体のシェアはほぼ、業者間というのが実情です。
理由は単純で、車のトラブルって多いし、専門知識がないと判断できないことだらけなんです。
業者間のオークションが強すぎて、車屋さんがわざわざ個人売買サイトを覗いて買うこともほぼない。
中古車業界の歴史って70年、80年くらいあると思うんですけど、個人間売買はその間に何度も挑戦されて、大きく開かずに撤退が続いてる。
最近は、個人間で決まりきらなかった車を業者向けに売りませんか、という形に軸足を移すサービスも出てきているくらいで。それぐらい難しい市場です。
個人的な見解としては、車の個人間売買はおすすめしていません。
悪い人がいるとは思わないんですけど、何かあったときに、間に入って責任を持ってくれる存在がいない取引なので。
「何でも高く買い取れます」って業者は、正直どうなんですか?
結局、店にはそれぞれ守備範囲があるんですよ。
自分たちの守備範囲の中の車やったら、最高の金額を提示できる。
でも、その範囲を超えると、やっぱり同じようには出せない。
どんな店でも、得意な領域とそうでない領域があるんです。
その説明もなしに「何でも高く買い取れます」って言う業者は、
正直、それを呼び水にしてるだけかなと思います。
大事なのは、その車が自分たちの守備範囲に入っているかどうか。
ちゃんと目利きができる範囲でこそ、いちばん強い金額が出せるんですよ。
手数料とか中間コストって、実際どのくらいかかってるんですか?
これは、地味にかかってます。
- 人件費
- 車を運搬する費用
- 名義変更の手続きコスト
車って時計やアートと違って、名義をしっかり入れ替えないとダメなんですよ。
その手続きにも、当然コストがかかります。
こういう中間コストをどれだけ圧縮できるかも、最終的な買取額に効いてくる部分です。

後編では、
- じゃあグッドディールはなんで高く買えるのか
- 逆に、高く買えないケースはあるのか
- お客様が査定前に知っておいてほしいこと
を話します。(つづく)
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※この記事は、グッドディール大阪 代表・篠原へのインタビューをもとに構成しています。